氷竜の創作部屋

創作(一次・二次混同)の中でも特に小説を掲載

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ゲームとコロンの手料理と

例年より1ヶ月以上早く雪が降り始めた外をよそに、今日はゴルダの家にはコロンにココとモカ、そしてチーノと、どういうわけだかフィルスが来ている。
居間でトランプをしているフウ達をコロンが台所を借りてミリシェンスと料理をしていた。
なお、ゴルダはこの雪の中をミリシェンスに頼まれて買い出しに行っている。

「うーん、これ」

「本当にそれでいいの?」

自分の手札から1枚取ったモカに、フィルスは首輪の辺りを掻きながら聞く。
だがモカは何とも言わずに手札を切り、今度は隣のココに取らせる。
するとココは迷わず真ん中辺りのカードを取った。
だが、取ったカードが悪かったのか、渋い顔になる。
ちなみに、何をしているのかというと、他でもないババ抜きだ。
そして、なぜフィルスが来ているのかというと、最初はモカ達だけでトランプをしていたのだが、突然フィルスがテレポートして来たのである。
本来は、アルガティアからの伝言をゴルダに伝えに来ただけなのだが、ココが帰っちゃ嫌だとわがままを言い出したので仕方なく居るのだ。

「ほらほら、取って」

ココはフウにずいと手札を押し付け、取るように迫る。
フウはそれに押される感じで、端の方を取って揃った2枚を捨ててチーノに取らせる。
チーノは、フウとその手札を見て何かを企むかのように、にやりと笑うと

「じゃあこれもらう…と見せかけて、ビリビリッ」

「うわっ!」

フウの手に、強めにパチッとくる電気を流したのだ。
フウはその不意打ちにびっくりして、思わず自分の手札を撒き散らしてしまった。

「それは反則じゃない?」

それを見てクスクスと笑うココとチーノを見ながら、フィルスはチーノにそう指摘する。
一方、蚊帳の外状態と思われていたモカは

「チーノったらすぐこれなんだから」

と、やれやれねといった口調でそう呟く。

「さあさあ、仕切り直しってことで他のやりましょ」

少々フィルスとチーノが険悪ムードになりかけたので、モカが仲裁に入るような形で他にできそうなゲームを探し始めた。

一方、台所ではというと

「お菓子作りもいけるタイプなのね」

「お菓子作りも料理の一種ですからね」

ミリシェンスとコロンが、アップルパイを作るためにリンゴを切っていた。
従者という共通点があるためか、ミリシェンスとコロンは、ゴルダからアップルパイを作らないかと言われるまでは互いに料理のレシピを教え合うくらいには打ち解けていたのだ。

「それにしてもこのリンゴ、しっとりしているわね」

「寒冷地でしか育たない品種らしいわ、寒いほど熟すのが早いとか」

ミリシェンスが皮を剥き、コロンが煮詰めやすいように切るという風に分担して作業をしている際にそんな会話が出た。
なおこのリンゴ、リヴァルスのような極寒の地でしか育たず。栽培も難しいのでそこそこの値がつく一応の高級品。
しっとりした歯触りに、強すぎない甘みとそれを引き立てる酸っぱさが特徴だ。

「全部煮詰めていいの?」

「いいのいいの、余ったら冷凍庫にでも入れるから」

コロンに、鍋に入ってるのを全部煮詰めていいのかと聞かれ、ミリシェンスは全部やって構わないと返す。
そしてコロンはそれならと火を付け、煮詰め始めた。

「ただいま、パイシート買って来たぞ」

ここで、ゴルダがマティルーネとレルヴィンと共に帰宅。
レルヴィンは玄関で体を震わせて雪を落とし、フウのところへ。
なお、フウたちはスマブラをしているらしくとても騒がしい。

「ココのネス強すぎない?」

「チーノのカービィも大分しぶといよ」

「フウのリンク一体何なの?」

なお、スマブラにさしたる興味がないモカとフィルスは、ソファの上に座ってそれを眺めている。
そこへレルヴィンがやって来て、モカのすぐ横へと伏せる。
するとモカは、ソファをぽんぽんと叩いてレルヴィンに上がっておいでと合図する。
レルヴィンはそれに本当にいいのかな?という顔をしつつも、さっとソファの上へ。
さすがは超大型犬と同等の大きさのためか、モカと並んで座っているとものすごい違和感を感じる。

「さて、俺は部屋で少し仕事をしてくる。何かあったら呼べ」

一方、ゴルダはミリシェンスにパイシートの箱を渡して部屋の方へ。

「あの…無理はなさらないでくださいね?誰しも体と健康が一番の資本ですから」

そんなゴルダを、コロンは呼び止めて無理をしないように言う。
そのコロンの言葉にゴルダは

「そうだな、体を壊したら元も子もない」

とだけ返して部屋に入り、扉を閉めた。

それから1時間半ほどして、ようやくアップルバイが焼き上がった。
フウ達3人は今度はマリオパーティをしていて、モカはフィルスを膝に乗せたままいつの間にか寝ており、しかも横で寝ているレルヴィンを枕代わりにしている。
ゴルダは仕事をすると言って部屋から出てこず、コロンとミリシェンスはアップルパイを冷ましている間に茶や取り分け用の皿などを準備していた。

「アップルパイができましたよー」

コロンのこの一言で、フウ達3人はゲームを中断。モカとフィルスも目を覚まし、ゴルダも部屋から音もなく出てきた。

「さて、切り分けて食べましょうか」

そう言うや、コロンは謎のナイフさばきでアップルパイを均等に切り分ける。
さっくりとした外に、みっちり詰まった中身と、鼻をくすぐる匂い。

「煮詰めても引き立て役の酸っぱさが損なわれてない辺り、上出来だ」

一口食べたゴルダが漏らした感想に、コロンは

「それは良かったですわ、いつも使ってるリンゴと勝手が違ってたので」

とふふっと笑いながら返す。
なお、フウ達も似たような感想を漏らしたという。

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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