氷竜の創作部屋

創作(一次・二次混同)の中でも特に小説を掲載

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晩秋の栗拾い

世が既に晩秋を向かえ、冬へと移り変わろうとするこの時期。
それは南方のリフィルも例外ではなく、エルフ達も冬への備えを終わらせようと毎日忙しく働いている。
市場には秋野菜や、幻獣布の防寒具などが並び。町外れの草食竜を飼う牧場では、草食竜たちの冬の間の食糧をストックしている。

一方リフィル城の農地では、ほぼ収穫が終わっていて、後は木に実るものを収穫するだけである。

「お願い、今日で終わらせたいから手伝って」

「やれやれ」

その木々の前に、イレーヌとゴルダとミリシェンスにマティルーネとレルヴィンが居た。
案の定、イレーヌに収穫を手伝って欲しいと呼ばれたようだ。

「計画性ないんですね」

ミリシェンスの刺さる一言にイレーヌはうぐぐとなりながらも

「栗の木の方をまずやってもらえる?私はエゼラルドと畑の残りを片付けるから」

そう言ってイレーヌは、ゴルダに保管庫に繋がる異次元のカゴを渡し、畑の方へ行ってしまった。

「何なのかしら」

不機嫌そうにイレーヌを見送っているミリシェンスに、ゴルダはこう言う。

「ここの栗の毬は普通の栗のより固い、取り出す時は注意しろよ」

今ゴルダ達の目の前にあるのは、鋼栗とも呼ばれる栗の木で、一見普通の栗だが、とにかく毬が鋼のように固いので取り出す時は毬が刺さらないよう注意しなければならない。

「伊達に記憶の共有してないんだからね?」

ミリシェンスはゴルダの注意を聞いた後、ウインクしながらそう言って、難なく落ちていた毬から栗を取り出してゴルダのカゴに入れる
カゴに入った栗は、底に溜まらずにどこかへと消えた。
消えた栗は保管庫で、イファルシアが従者と選り分けて保管しているのだ。

「さて、ちゃっちゃとやってしまおうか」

こうしてゴルダ達は、やらされている栗拾いを開始したのであった。

それからしばらく栗拾いを続けていると、レルヴィンが異常に大きな毬を見つけてゴルダのところへ転がして持って来た。
その大きさは、ゴルダの両手から少しはみ出るくらい。
もちろん詰まっている栗も相応の大きさだ。

「レルヴィン、取り出してみろ」

ゴルダは、レルヴィンに毬から栗を取り出してみるように促す。
するとレルヴィンは、毬をもろともせずに前足で踏みつけて体重をかけたかと思うと、出てきた栗をゴルダにそっと渡したのだ。

「よしよし、やればできるじゃないか」

栗を受け取ったゴルダは、レルヴィンの頭を撫でて誉めると

「よし、この調子で取ってこい」

と言って取りに行かせたのであった。
するとそれを見たミリシェンスも

「じゃ私も」

自分もと言って奥の方へ行ってしまう。
そして、マティルーネと2人残されたゴルダは

「俺らもぼちぼち拾うか」

マティルーネとちまちま栗を拾うことに。
だが、今居る周辺には毬ばかりで栗は一つもない。

「木を蹴ってみるか」

木を蹴れば落ちてくるかもと、ゴルダは手近な鋼栗の木に軽い回し蹴りを入れる。
すると、いくつか毬が木から降ってきた。
マティルーネはそれに反応し、レルヴィンと同じことをするも全く栗が取れる様子はない。

「お前には早かったか」

ゴルダはマティルーネが取り出しかねている毬を踏んづけて栗を取り出すと、マティルーネにそれを見せる。

「どうだ?煎って食ってみるか?」

だがマティルーネは人参がいいと言わんばかりにそっぽを向く。

「やはり人参以外は認めないか」

そんなことを呟いていると、ミリシェンスとレルヴィンが大量の栗を持って来たところで、栗拾いは終わった。
最終的にどれくらい集まったかというと、そんなに集まらなかったとか。

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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