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氷竜の創作部屋

創作(一次・二次混同)の中でも特に小説を掲載

リヴァルスウルフの1日

未だ謎の多い狼族、リヴァルスウルフ。
全く人目に触れることもないので、謎が明かされることはほとんどない。
だが今日は、シェリスの協力得てその1日を覗いてみることにしよう。

リヴァルスウルフ達の1日は、まだ夜も明けない時間から始まる。
夜明け前に、見張りがシェリスを起こして見張りを交代。
夜明け前から夜明けまでの時間の見張りは、基本的にその族の長が行うのが決まりだ。
なお、リヴァルスウルフの族は最小は50匹、最大で100匹という規模になっている。
ちなみに、シェリスが率いるこの族は、最大の100匹。
種族そのものをまとめる長が居るので、必然的に族を構成する数も多くなるのだ。

そして夜明け。
それと同時にシェリスは吠えて仲間を起こす。
この吠え声はとても特徴的で、聞けば誰でも飛び起きかねないとか。
シェリスはその後、起床した仲間を見回り、体調の悪そうな者が居ないかを確認した後に朝礼のようなものを行う。
これは族によってはやったりやらなかったりするらしい。

朝礼が終わると、朝の狩へ出かける。
リヴァルスウルフの食事は朝と夕方の2回で、昼はない。
狩は1チーム10から20匹の班に分かれて毎日交代で行う。
もちろん長であるシェリスも狩には出るが、今日はあいにく当番ではないようだ。
シェリスの率いる族は100匹居るので全員に行き渡る数を狩らなければならない。
狩は上手く行けば2時間くらいでは終わってしまうという。

狩の担当チームが戻ってきたところで、シェリスが獲物の数をチェック。
その後、獲物を分け与えて朝食となる。
だがシェリスは最初からは食べず、仲間が食べ残したものを頂くといった食事の仕方をしている。
その理由は、少食なのであまり食べなくてもいいかららしい。
朝食後は、これまた毎日変わる掃除の担当が骨などを片付け、後は何か無い限りは自由時間となる。

時間は朝から昼の時間帯へと移り変わる。
一見暇そうに見えるシェリスなのだが、実は違う。
朝食後はここの族長として、そしてリヴァルスウルフ全体を束ねる長としての仕事が待っている。
朝食の後は、子持ちの仲間などの所へ行って困ったことがないかを聞く。
族の仲間の1匹1匹の精神状態も含めた全ての健康状態を気遣い、把握するのも族の長としての役目なのだ。
それぞれに聞いて回っていると、シェリスはこんな相談をされる。

「他より体が小さいからって、からかってくる奴がいるんです」

これから察しが付くように、リヴァルスウルフの社会にも大人子供関わらずいじめというのは存在している。
おそらく、人間に近い知能を持った弊害だろうか。
もちろんいじめを極力無くすのもシェリスの役目だ。
当然シェリスはいじめている者へには厳しく対応、今度やったらお仕置きするのでもうやらないようにと釘を刺す。

その後、別の族の長がやって来た。
何をしに来たのかというと、相互情報交換である。
天気や獲物に関すること、自分と他の族の近状報告を行う。
これに夕方近くまでシェリスは時間を取られた。

そして夕方から夜に時間帯は切り替わる。
情報交換をしている間に、夕方の狩から担当のチームが戻ってきた。
ようやく情報交換をしていた他の族長も帰り、シェリスは息抜きが出来た。

「ふう」

夕食も残っているものを食べようとしていたが、狩担当の1匹がわざわざシェリスの分と分けて持ってきてくれたのでシェリスはそれにがっつく。
そして、夕食にありつきながらふと後継者のことを考えるシェリス。
リヴァルスウルフは普通の狼の倍以上の寿命があると言われている。
シェリスは人間換算で15足らずで全てを束ねる長となったので、世代交代はずっとずっと先の話だ。
それを思うとシェリスは馬鹿馬鹿しくなったのでそれ以上はそれについて考えるのをやめた。

夕食後、また自由時間となるのだがリヴァルスウルフの就寝は早い。
食べ終えて少しするともう寝る者が居るのだ。
そこから次々と就寝し、最後に起きているのは見張りくらいしか居ない。
こうしてまた1日は過ぎて行く。

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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