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氷竜の創作部屋

創作(一次・二次混同)の中でも特に小説を掲載

名義変更で記憶復活

あれから数日が経った。
アルガティアに呼ばれ、ゴルダはリフィルへと来ていた。

「契約をアルガティアから俺へ?」

「…って本人は言っているわ」

「にゅうぅ」

突然アルガティアからラトレナスが自分へ契約者を変更したいと言っていると言われ、ゴルダははてと首を傾げた。
別にラトレナスが来たところでどうともないのだが、なぜ契約を自分に変更したいのかの理由が今一つ分からないのだ。
思い当たる理由といえば、結婚しようとしているので自分の近くに居たいからだろうとゴルダは思ったが、ラトレナスにどういう思惑があるのかは分からない。

「分かった、俺は許可する」

ラトレナスの思惑など知るかと言わんばかりに、ゴルダは許可すると一言言う。
アルガティアはそうと言わんばかりに、後は頼んだわとラトレナスをゴルダに任せて仕事へ戻った。
そしてぽつんと残されたゴルダとラトレナスにルナリアは3人でそれぞれ向かい合って顔を見合わせる。

「さて、どうする?」

ゴルダの一言で、ルナリアは

「どうするって、おにーたんのアレをどうにかしないとどうしようもないよ?」

と言う。
ここでルナリアの言うゴルダのアレとは、種族問わず異性に対してときたま殺意を持つ能力のこと。
これをどうにかしない限り、ルナリアとラトレナスが結婚してただで済むとはおもえない。
この間はゴルダは直前で我に返ったのでどうにかなったが、これが我に返らなかったと考えるととんでもないことになっていただろう。

「確かに、だがそれを消すための協力は俺は必ずする」

「してくれないと困るよ?」

「にゅう…」

ゴルダがその能力を消す協力は必ずすると言うと、ルナリアはしてくれないと困ると返す。
ラトレナスは直接は口にしなかったが、ルナリアに同意しているようではあった。

「そういえば、契約者の変更はどうすればいいんだ?」

ゴルダは本来ラトレナスの契約者を自分に変更しに来たことを思い出し、ラトレナスに契約者変更はどうすればいいかを聞く。
ラトレナスはそれに対して、何かを羊皮紙に書いた。
羊皮紙には

「ここに名前書いた後、私をむぎゅして。それで変更できるの」

と書いてあった。
ゴルダはなんで口で言わないんだと突っ込みかけたが、押さえ込んでその羊皮紙に自分の名を書く。
ラトレナスはそれを確認してから何かを書き足し、むぎゅしてと言いたげな仕草をする。

「こうか?」

「むぎゅぅ…」

無表情でむぎゅと抱きつくゴルダに、何故か少し顔を赤らめるラトレナス。
ルナリアはいいなという顔をしていたが、今ここで自分も抱きついたら台無しになるので我慢しているようである。
やがて、ゴルダとラトレナス両方がいきなり無言で離れて互いに背を向けたので

「どーしたのー?」

とルナリアが聞くが

「…」

「あぅ…」

ゴルダもラトレナスも、何一つとして答えようとしない。
そこでルナリアは、魔法で2人の頭の中を覗く。
すると、どうして答えないのかの理由を見出したルナリアは

「ふふふ…記憶戻ったんだー…」

やたらニヤニヤしていた。
その理由とは、ラトレナスとゴルダにとても他人に言えないような記憶が蘇ったからだったようだ。
ある意味で2人の弱みを握ったルナリアは、2人に帰るよと言う。

「何を知ったかは分からんが、絶対に俺とラトレナスの前で話すな。分かったな?」

「ふえぇ…」

その帰り際、ゴルダはルナリアに絶対に自分達の前以外で話すなと釘を刺してから帰路についた。

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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