FC2ブログ

氷竜の創作部屋

創作(一次・二次混同)の中でも特に小説を掲載

むぎゅとルナリア

その日もアルガントはシアの所へ預けられていた。
アルガントの方がシアを気に入ったのかどうかは分からないが、とにかくシアの所へ行きたいと言うので、言われる度に連れて行っている。
そのため、数日に一度はゴルダとルナリアしか居ない日がよくあった。

「おにーたん」

「んあ?」

何をするわけでもなく、ソファに座っていたところをルナリアに話しかけられたゴルダ。
ちなみに、ルナリアがゴルダを名前で呼んだことは一度もない。
ルナリアがゴルダを呼ぶ時に、必ずおにーたんと呼ぶ理由は不明。
ゴルダは無意識下の平行世界での自分との記憶の影響だろうと思っているようだが。

「むに」

突然、ルナリアはテーブルの上に座ってゴルダの頬を揉み出す。
それに対してゴルダは、何も言わずにさせたいようにさせている。
ゴルダはルナリアには滅多に抱きつかせはしないのだが、こういったことだけはよくさせる。

「ここも揉むの」

やがて、頬を揉むのに飽きたルナリアは、今度はゴルダの首の辺りを揉み出した。
どうやら、普通に肩から首にかけてを揉んでいるだけらしい。

「おにーたんこりすぎ」

「そうか?」

ルナリアに肩と首がこりすぎだと言われても、ゴルダはぶっきらぼうな返事を返すだけ。
そのゴルダの態度に、ルナリアは滅多に文句を言うことはない。
流石に度が過ぎるようならば、ルナリアはレールガンを撃つなどと脅しをかけるが、大抵それで丸く収まる。
そもそも、ゴルダはルナリアと波風を立てることを好ましくは思っていないようで、何かあればゴルダの方が譲歩するパターンが多い。

「何だか今日のおにーたん冷たい気がする」

そんなことをルナリアに言われ、ゴルダはそうか?とルナリアの頭をわしゃわしゃした。
頭をわしゃわしゃされ、ルナリアは

「どうせなら抱いてー」

とねだる。
このやりとりは、いつもと何ら変わりない日常の一コマ。
ルナリアにねだられても、ゴルダは適当なことを言ってあしらう。
それもいつもと何ら変わりないのだ。
しかし、そのパターンに痺れを切らしたルナリアがついに

「おにーたんいつもそうやって逃げる、ダメだよ」

厳しい一言をゴルダに言い放つ。
だが、それにもゴルダは動じずに

「避けやすい面倒事は逃げるに限る」

と言って開き直った。

「それがダメ」

開き直ったゴルダに、ルナリアはゴルダにペチペチとビンタする。
しかし、本気ではやってないようでさしたるダメージはない様子。

「もうおにーたんなんか知らない」

流石にルナリアも呆れたようで、もう知らないとテレポートして何処かへ行ってしまった。
ゴルダはルナリアの行き先が分かるので、あえて放置。

「やれやれ」

煙草のようなものを吸いながら、ゴルダはルナリアの帰って来るのを待つ。
だが、数時間経ってもルナリアは帰って来ない。
よっぽど今日はすね具合がひどいようである。

そして、ルナリアがテレポートで出て行ってから5時間。
ゴルダは1人で飯の支度を始めていた。

「いつ帰って来るやら」

ルナリアの好きな料理の1つの20種野菜のテリーヌを作りながら、ゴルダはそんなことを呟く。
やがて料理が出来上がり、また煙草のようなものを吸いながらルナリアを待つゴルダ。
それでもルナリアは帰ってこない。

「参ったな」

全く帰って来る様子がないルナリアに参りながらも、ゴルダはそれでも待つ。
やがて、ラトレナスがルナリアを連れてやって来た。

「おねーたんに何かした?」

「いや?」

「にゅう…」

ラトレナスにルナリアを引き渡され、ゴルダは飯ならできてるぞと言うとルナリアはむぎゅと抱きついて

「今度やったら本当にレールガンねー、ハッタリじゃないから」

今度は本当にレールガンを放つと忠告を返す。
それでもゴルダは鼻で笑うだけで、本気にはしていない様子。
一方ラトレナスはルナリアを送り届けるとそのまま帰った。

「さっさと家入って飯食え」

「もう少しむぎゅさせてよー」

ゴルダとルナリアは、いつもこのような感じである。

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

小説(交流) |
| HOME |