氷竜の創作部屋

創作(一次・二次混同)の中でも特に小説を掲載

狼竜の世話は一苦労

その日、ゴルダの家に一時的に1匹の竜がやって来た。
だがこの竜、普通の竜とは違ってどちらかと言えば狼に近く、黒と銀の毛が程よく混ざっている。
それもそのはず、この竜は狼と竜の混血なのだ。
狼竜と呼ばれるこの竜は、一見すると普通の狼と間違えかねないのだが角が生えていたり、時には翼の生えている個体もいる。
狼竜は狼よりも丈夫な体で、普通の狼に通用するような猟銃などを受け付けない。
だが本質は狼なので、上手くやれば飼い馴して狼犬のように飼うことも可能。
しかし腐っても竜は竜。
狼よりも力が強いのでそれなりの知識と技術に力がなければ簡単にあしらわれてしまう。
しかも、野生のものは時たま発症はしないものの狂犬病を持っていることが多いのでその辺も注意が必要だ。

「よーし、よし。おすわり」

2メートルほどはある狼竜の目を見据え、ゴルダは居間の床に座らせた。
ちなみに、この狼竜はゴルダが依頼で今日1日預かることになっている。
おすわりと言われた狼竜はすんなりと床に座った。
まだこの大きさでも子供で、しかも躾の途中なので注意して欲しいと依頼主に言われていたが、ゴルダはそんなことも関係なしに狼竜を手なづけていた。
少し前に狼犬の面倒を見てくれと頼まれていたこともあり、さらにはリヴァルスウルフともやり合った経験があるので、そのせいだろう。

「こうして座ってればかわいいもんだが」

ようやく依頼主の家から自宅に帰ってきたゴルダは、やれやれという顔で狼竜を見る。
なぜゴルダがこんなことを言うのか?
それは、依頼主の家から預かって連れて帰って来るまでの間に、狼竜がはしゃぎ過ぎて暴走。
それを止めるのに、1時間半以上全速力で走って鬼ごっこをしていたので、ゴルダは少し疲れているのだ。

「ん、何だ?少し休ませろ」

今まで横に座っていた狼竜が、ゴルダが横のソファに座った瞬間に鼻先を押し付けて構えという仕草をしてきたので、ゴルダは休ませろと言う。
だが狼竜はそれを聞かず、今度は足首の辺りを甘噛みしてきた。
もちろん、ゴルダはこれを無視する。
ここで構ってしまうと、次からこうすれば遊んでもらえると学習してしまう可能性があるからだ。

「よし、それでいい。今は我慢してろ」

数分甘噛みしていた狼竜だが、ゴルダにこれ以上やっても無視されるだけだと理解したらしく、しゅんとしてその場に伏せた。
それからしばらく家事を済ませるなどして狼竜の様子を見ていたが、狼竜はゴルダにあまり興味を示すことはなく、ふてくされるようにして伏せている。
だが、ゴルダが一通り家事を終わらせてそばへ戻って来ると尻尾を振って遊んでと目線で訴えてくる。

「うーむ、どうにもこいつの言語はまだ理解できんな」

なぜゴルダがこんなことを言ったのか?
それは、この狼竜が喋っている竜語が、かつてのエゼラルドと同じように今の段階では理解できないのだ。
ほぼ全ての竜族の言語を理解できて話せるゴルダでも、こんなことはそうそう無い。
なので、何を言いたいかは仕草から読み取るしかないのだ。

「とりあえず、外行くぞ」

一方の狼竜は、ゴルダの言語を理解しているらしく、外へ行くという一言に反応してさっきよりも強く尻尾を振り出す。
そして、なぜか今日は家の中にウラヘムトやアルガントの姿が見えないが、ゴルダがこの狼竜が来るからとシアに押しつけるように預けているらしい。
そして氷燐はというと、今日は自由にさせて欲しいと言われて解放してやったのでどこに行っているのかは分からない。

「こらこら、畑には行くな」

秋冬野菜がぎっしりと植えられ、収穫の時を待っている畑の方へ行こうとした狼竜を、ゴルダは首輪をぐいと掴んで止める。
こうでもして止めないと、一本背負いでもして止めなくてはいけなくなるからだ。

「さて、散歩でもするか。付いて来い」

ゴルダは狼竜を自分の横に付かせて家を出た。

「初冬なだけはあるな、少し寒い」

北風の吹く農村の道を、ゴルダと狼竜はのんびりと歩いていく。
どこまでも畑や空き地が広がり、家らしい家は全く見えない。

「ここは…農業用水の溜池か」

そのままのんびり歩くこと1時間。
2人は農業用水の溜池までやって来た。
柵らしい柵もなく、腐って朽ちかけた看板には『危険 立ち入り禁止』という文字が書かれてある程度。
しかもこの溜池、今では管理する者も使う者もおらず、どんよりと濁った水が溜まっているだけである。
すると狼竜は、ゴルダをぐいぐいと引っ張って入ろうと言い出す。

「風邪ひくしここは何が入ってるか分からんくらいには汚い、ダメだ」

一応、預かっている間に代わりに躾けられることがあればやってくれとも言われていたので、ゴルダはこうして色々教え込む。
ただし、これはあくまでもゴルダの善意でやっているに過ぎないのだが。
その後もいろんなところを散歩して回り、家へ再び戻ってきた時には昼過ぎ。

「1日3食とか言ってたな」

そんなことを呟きながら、ゴルダっは自分と狼竜の昼食の準備を始めた。
自分のものはある程度しっかりとしたものを、狼竜にはさほど味付けの濃くないシンプルなものながら必要な栄養が備わったものを用意。
この辺りは、さすがは竜医といったところだろうか。

「いただきます」

狼竜は、ゴルダがそう言うまで一口も手をつけずに待ち、ゴルダが言った瞬間にがっつき出す。
それを見て、待てとよしも一応躾けられているのかとゴルダは思いながら黙々と食事をする。
ゴルダが30分ほど時間をかけて食べたのに対し、狼竜は5分余りで食べ終えるという早食いっぷりを見せた。

「早食いが癖になってるな、これは直させないと」

食器を片付けながら、ゴルダはそう心に決めて次は何をしようかと考える。
昼食を食べ終えた狼竜は、軽く伸びをするとずっとゴルダに付いて回っていた。
何か作業をしている時に邪魔をすることはなかったのだが、ひとたび作業が終われば遊べと飛び付いて来るのでその度にゴルダはダメだという意を込めて狼竜をねじ伏せる。
無論、それは逆効果で狼竜は遊んでもらっていると勘違いしてゴルダを押し倒して舐めたりするのであった。

「こやつめ」

押し倒されたゴルダはそう言いながら、狼竜の頭をコツンと叩いた。
狼竜はそれでこれは悪いことだと認識したらしく、反省したようにゴルダから離れ、バルコニーの方へ出て行く。
それを見たゴルダは、やれやれと普通の犬や狼犬とは違うなというのを実感させられたのであった。

そして時間は過ぎ、4時ごろ。
そこまで大きくはない音量ではないラジオを聞きながら、ゴルダは夕方の一時を過ごす。
狼竜はゴルダに寄り付くようにして座り、時折耳を動かしている。

「毛は…さほど硬くはないな」

狼竜の毛を触りながら、ラジオを聞くゴルダ。
その毛は硬くはなく、指通りが良かった。
そして、あまりにも触り心地がいいので頭を集中して撫でていると、前足でぺしっと腕を払われてしまう。

「むむっ」

腕を払われたので、ゴルダはまた頭を撫でようとするが、やはり払われた。
これは頭を撫でるなということか?とゴルダは今度は腹の辺りを撫でる。
すると今度は腕を噛まれかけた。

「やるじゃないか」

ゴルダはすぐに腕を引っ込め、もうほったらかすことに。
そんなこんなで、1日は過ぎていくのだった。
小説(一次) |

レナとお茶とかぼちゃパイと

秋風が冬風に変わる頃、レナは久しぶりにドランザニアへと遊びに来ていた。
なお、今日はアルガティアのところだ。

「涼しいなあ」

庭園で少し日が傾き始めた時間の風を受けながら、レナはアルガティアの所へ。
だが、自室にアルガティアは居なかった。
どこへ行ったのだろうかとレナが探したところ、何かを持ってこちら側へ歩いてくるアルガティアと出くわした。

「久しぶり、暑い間はどこへ行ってたの?」

「うーん、秘密」

暑い間ずっと顔を見せなかったレナに、アルガティアはどこへ行っていたのかを聞く。
それにレナは秘密と返す。
レナのその一言を聞いたアルガティアはそう、と一言だけ言うとそのまま自分の部屋の方へ。
よくよくアルガティアが手に持っているものを見ると、パイであることが分かったが、何のパイまでかは分からない。
だが、おいしそうなことに変わりはない。

「まだ持ってきてないのがあるからここで待っていて」

部屋までそのパイを運んできてテーブルの上に置いたアルガティアは、まだ持ってきてないものがあるからと、レナに待っているように言って部屋を出る。
レナはそれに頷いて待つことに。
部屋の中にはイファルシアが居るが、レナを見ても久しぶりねと言いたげな目をするだけで、話しかけては来なかった。
それを何でだろうとレナが思っていると、アルガティアがフィルスと戻って来る。
アルガティアの手には、お決まりとも言える紅茶が握られていた。
おそらく、自分で淹れたのだろう。

「今日も自分で淹れたの?」

「少し濃いめにしたかったから自分で淹れた」

レナが自分で淹れたのかどうかをアルガティアに聞いたところ、やはり自分で淹れたという返事が返ってきた。
しかも、今日は少し濃いめらしい。
ひとまずテーブルの前に座ったレナは、夏の間は何をしていたのかをアルガティアに聞く。
するとアルガティアは、そっちは答えなかったのに?と少し不思議そうにしながらも

「そこまで変わったことはないけど?どうして?」

そこまで変わったことはないと返答。
それに対してレナは

「あはは…やっぱり変わらないってのは大事だよね」

と言って、アルガティアから紅茶を受け取る。
一方、それを聞いていたイファルシアはレナにこう言う。

「変わらなさすぎるってのも、つまんないものよ。やっぱり少しでも変化はつけないと」

「うーん、私は変化は好まないかな。こんな感じでのんびり話ができるなら」

変わらなすぎるのもつまらないと言ったイファルシアに、レナはのんびり話をすることができるなら変化は好まないと言う。

「かと言って私も大きな変化は好かないけど」

「そうかあ…」

そんなこんなで、イファルシアとレナが話をしている間に、アルガティアはパイを切り分けていた。
どうやらこのパイは、かぼちゃパイらしい。
しっかり潰されてから裏ごしがされているパイの中身は、とてもなめらか。
パイの皮の部分も溶き卵がしっかりとなじんでいて、おいしさを引き立てているのは一目瞭然。
そして、普通パイ生地というものは焼けるとパリッとするものだが、このパイ生地の焼き上がりはふわっとした感じになっている。
一体どんな生地を使ったらこうなるのだろう?

「これどんな生地を使ったらこうなるのかな?」

「ちょっと教えられないわね、まだ試作段階なの」

「へえー…」

物は試しにと、レナはアルガティアにどんな生地を使っているのかを聞いた。
だがアルガティアから返ってきた返事は、試作段階だから教えられないというもの。
アルガティアがこれを一から作っているというから驚きである。

「あっ、見た目以上にかぼちゃがなめらかでおいしい」

パイを口に運んだレナの第一声がそれだった。
それを聞いたアルガティアは、ふふふと笑って自分もパイを口にする。
だが、イファルシアとフィルスは顔色一つ変えずにパイを食べている。

「やっぱりアルガティアさんの作る菓子はおいしい」

「でしょ?」

そんなこんなで、楽しいひと時は終わった。

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

小説(交流) |

語り-アルカトラスとシア

秋も終わり、冬に入ろうとするある日の夜。
今日中に片付けなければならない仕事をしているアルカトラスの所へシアがやって来た。
これといって険しい表情でもなければ、穏やかな表情でもないいつもの表情でシアはアルカトラスに

「今時間いいかしら?」

今時間はいいかと聞く。
どうやら何か話をしたいらしい。

「我が何をしているか分からぬか?まあよい」

アルカトラスはそれに、今自分が何をしているかが分からないかと、呆れつつシアに聞いた上でまあよいと仕事の手を止める。
一方シアはその場に座ってから

「ゴルダのことでちょっと話しておきたいことがあってね」

と話し始めた。
アルカトラスは、そのシアの話をただ黙々と聞きながら時折メモを取る。
どうやら、ゴルダの聖竜の血の完全覚醒の時期をかなり前倒しにしたほうがいいのではないかという相談らしい。
今のところ、ゴルダの聖竜の血は覚醒の前の段階。つまり覚醒準備の段階にある。
本来ならば、あと200年ほどしてから完全覚醒させるつもりだったのだが、どういうわけかシアはそれを前倒しして覚醒させようと言うのだ。
もちろん、そんなことをすればゴルダの制御が追い付かないので、こちらで適度に制御するという条件付きだが。

「なぜ事を急ぐ?」

一通りメモし終えたアルカトラスは、シアにそこまでして事を急ぐ理由を問い質す。
現在、この世界にはアルカトラスとシア以外にムサヅキやエルフィサリド、エーヴィヒ、アルガティアといった神と、神同然の扱いで見られている者が存在している。
今のところはうまい具合に力の均衡は保たれているのだが、そこに聖竜の血が完全覚醒したゴルダが加わるとその均衡も崩れる可能性があるのだ。
そのため、アルカトラスはシアに理由を問い質したのだ。

「あと一柱ないと耐え得ることができない。この意味は分かるでしょ?」

シアのあと一柱という謎の一言に、アルカトラスは少し考えた後にこう言う。

「あの話か、我がなんとかしていると言ったはずだが。やはりダメか?」

あの話とは、この世界にはあと1人、あるいはあと1匹神が居ないと支えるのが難しくなっているという話。
つい数年前にシアからこの話を持ち出し、その時もゴルダの聖竜の血を完全覚醒させようという話をした。
だが、その時はアルカトラスが我がなんとかすると言ってことなきを得た。
そして今またこの話をするということは、つまりそういうことである。

「ダメではないけど、仕事ばっかり増やしてもという感じね」

やはりダメかと聞いてきたアルカトラスに、シアはダメではないが仕事を増やしてもと返す。
仕事を増やしてもと返してきたシアに、アルカトラスは仕事に戻りながら

「これくらい増えたところでどうということはない。無理をしているならばサフィが止めるであろう」

これくらいいどうしたことはないと言ってそのまま仕事を再開。
シアはそれに対し、それが心配なのよと返したがアルカトラスに

「もう遅い、今日はもう寝よ」

「全くもう…分かったわ、おやすみ」

「おやすみ」

もう寝よと言われ、シアにはアルカトラスにそのままおやすみと言って塔へ戻って行く。
それにアルカトラスもおやすみと返し、仕事をそそくさと片付けた。
小説(一次) |

夜の手解きを

ある日、雨月は水蓮という頭に花を持つ従者を連れてセイグリッドへやって来ていた。
理由は定かではないが、水蓮がどうしても行ってみたいとわがままを言ったからかも知れない。

「あまりアルカトラス殿やシア殿に失礼のないようにな」

「分かっています雨月様」

アルカトラスやシアに失礼のないように振る舞えと雨月から注意され、水蓮は頷いて分かっていますと答える。
なぜ水蓮はわざわざセイグリッドにやって来たのか?
それは少し前のことだ

「緑雲様、私に夜の手解きを教えてください」

「えっ?構わないけど」

たまたま水竜宮に緑雲がやって来て、暇を持て余していたところを発見した水蓮は、夜の手解きを教えて欲しいと頭を下げる。
緑雲は最初は面食らったが構わないとの返事を返す。
水蓮は、緑雲の構わないという返事に内心喜んだのだが、次の緑雲の一言でそれも叩き壊された。

「でも条件があるよ?僕が雨月と実践するからそれを見てもらうという形になるけど、それでもいいかい?」

「な…っ、そんな、そんなこと許しませんよ!例え緑雲様であっても!」

「じゃあダメだね」

獲物を狙うアオダイショウの目付きになって条件を突きつけてきた緑雲に、水蓮はそれは許さないと即答。
それを聞いた緑雲は、じゃあダメだねとさらっと返す。
正直なところ、水蓮は雨月がそう言う意味で自分以外の誰かに体を許すことを禁忌と考えていたので、緑雲の条件は許せなかったのだ。

そしてつい先日。
雨月からセイグリッドの話を聞いていた水蓮は、向こうの国王の専属医かつ従者というサフィに興味を持った。
アルカトラスも同じ竜王の専属医なら、間違いなく竜の医学知識を持ち合わせている。
このチャンスを逃せばもうないと思った水蓮は、雨月にわがままを言いセイグリッドへと連れて行ってもらうことにしたのだ。

「たまたまアルカトラス殿に用事があったからとはいえ、邪魔するではないぞ?」

「そんなことはしませんよ」

「では用事が済むまで自由にしてるとよいのだ」

アルカトラスの部屋の前で雨月と別れ、水蓮はサフィを探す。
だが、サフィは案外簡単に見つかった。
雨月と別れた場所から少し歩いたところで、こちら側へ歩いてくる紫髪のメイドが、雨月から聞いていたサフィ本人であった。
しかし、サフィは来客用の茶を持っていたので水蓮は話しかけることができず、後を追ってアルカトラスの部屋から出てくるのを待つことに。
サフィが部屋に入って数分後、ようやく出てきたところで水蓮はサフィに軽く会釈。
するとサフィはこんにちはと水蓮に挨拶を返し、どうかしたのかと水蓮に聞く。

「初対面でこんなこと言うのはどうかしてると思うんですが、サフィさんってアルカトラス様の専属医ですよね?なら教えて欲しいことがあるんです。竜医の知識を」

「とりあえずここで話すのもなんだから、ついてらっしゃい」

「は、はい」

こんなことを言うのはどうかしているという前置きの後、水蓮は竜医の知識を教えて欲しいとサフィ言った。
するとサフィは、ここで話すのもなんだからと水蓮についてくるように言う。
それに水蓮は頷き、あとをついて行くことに。
水蓮がサフィについて行くがままについて行った先には『医務室』と書かれた札の付けられた部屋。
サフィはその部屋の鍵を開けて中へ入り、水蓮にも入るように言う。

「うわあ…本がいっぱい」

「ここはアルカトラスに限らず、この城での医療行為全般の管理などをしている部屋よ」

部屋の中は、所狭しと並んだ本やファイル。
水蓮には使い方がよく分からない器具などが並べられていた。

「それで、どんな竜医の知識が欲しいの?」

具体的にどんな竜医の知識が欲しいのかを単刀直入に聞かれ、水蓮は少し口ごもりながらも

「その、夜の知識とかそういうものです」

夜の知識とはっきりと答えた。
サフィはそれを聞いて、やっぱりねという表情をすると一冊の本を水蓮に渡す。
本のタイトルは掠れていて判別し難かったが、サフィはその本にあなたの求めるものが載っていると話した。

「人の姿でなら人間とそこまで変わらないのよ。竜ってね」

「人間とそこまで、ですか」

「つまりね…」

この後、雨月が探しに来るまでの間。水蓮はサフィから夜のそういう知識を教えてもらっていたという。

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

小説(交流) |

能力など

・自己消臭能力
どういうわけだか、草や聖属性に多く見られる能力。
体臭を含めた自身が発する臭いのほとんどを消臭して、不快にならないような匂いを放つようになる。
どういう理論でそうなるのかは不明で、誰も研究すらしていない。
草や聖以外でも一応修業すれば使えるようにはなる。
なお、この能力は悪用可能。

・記憶変身術
自身の中に明確な記憶が残っている者に変身する能力もとい術。
しかし術とはあるが、先天的な記憶力の良さがないとまず使うのが無理なので、実際先天的な能力に等しい。

・生成能力
錬金術、植物生成などをひっくるめた能力の総称。
その種類や質などは、その魔力を含めた精神的なものに左右される。

・詩魔法
読んで字のごとくで、詩を紡いで使う魔法。
使い手が本当にごく少数なので、資料もレア物。
なお、笛などでも紡げたりするがそっちの方がマシなようだ。
だがそもそも生まれ持ったカリスマがこの魔法を左右するので、使い手が少ないのは必然的。

・不死能力
文字通り、別名は「主神の呪い」
5000に1という割合でこの能力を持つ者がいる。
死に過ぎは不死者に成り下がるので要注意。

・診察眼
対象を見ただけで外部疾患に関わらず内部疾患までをも読み取る能力。
観察眼の発展型能力であり、目に魔力を集中させる医者が能力を覚醒させることがある。
なおゴルダは対象の弱点をも読み取れる。
創作関係全般 |

竜医(幻想獣医)のあれこれ

竜医(幻想獣医)に関する設定はここに掲載

・竜族を含む幻想生物の血液型の表記法
X-XX
X:属性、不明ならX XX:血液型(16進数の00~11)、不明ならXXのまま
属性表記は以下の通り
S:聖属性 A:地属性
D:闇(暗黒)属性 G:草属性
H:火属性 V:無属性
Wo:水属性 W:風属性
I:氷属性 M:月属性
※属性さえ適合していれば血液型は違っても輸血は大方可能である

・Vレベル
出血(bleed)のドランザニア語Vlide(ヴィラデ)の頭文字を取って表される出血の程度。
Lv1:特に問題なし
Lv2:要止血
Lv3:輸血必須

・復元手術
体の欠損部(臓器含)を復元する謎の手術。
一説では某細胞の超応用技術ではないかとされているが不明。
最初は竜医や幻想獣医の間でしか使われなかったが、最近はそうでもない。

・竜族、幻想生物の骨折時の処置(治療法)
ほとんど魔法ですぐ治すような真似はしない。
理由として変に治して後々面倒なことになるケースが多いからである。
まずは箇所を調べてからどう処置(治療)するかを決める。
だが、翼や尻尾になるとそれなりに高度な技術を要する。

・幻想生物に使う手術器具など
人間や普通の動物に使うような手術器具では、折れたりして役に立たない。
なので、ミスリル合金やアダマンタイト製のものを使う。
最近はエマセレスという素材で作るものも主流。
ちなみにエマセレスとは、エマセレス鉱から製錬できる金属で、融点が800度前後と低いがミスリル合金にも匹敵する丈夫さがあり、錆びない。
アストライズのみで採掘される。

・耐熱性タンパク質
火竜や一部の地竜のみ持っている特殊なタンパク質。
研究では3000度くらいまでなら耐えられるだろうとのこと。
なぜこのような特性を持ったのかは、いまだ不明。
これを人間などが生成できるようにすれば最強になるのでは?と言われていたが、まったくもって無理であるとのこと。

・竜インフルエンザ
人間などと同じように、竜族もインフルエンザになることもある。
E2S1型のドランザニアタイプと、F9A2型のスリュムヴォルドタイプの2種が存在する。
闇と氷属性(水属性)は約6割が重症化する。
ウイルスが思った以上にデリケートなせいで、予防接種用ワクチンが作れないという。
なぜだが葛根湯が有効だという。

・属性ごとに注意すべき疾患
聖:精神・魔力
闇:脳・精神・消化器
水(氷):精神・魔力・神経
地:心臓・肝臓
火:心臓・肝臓・泌尿器・神経
草:魔力・植物疾患
風:魔力・呼吸器
無:特になし

・竜ノミ、ダニ
体毛あるなしかかわらず血を吸いに来る厄介な奴。
だがハーブオイルなどで駆除可能。
しかしもっと厄介なのは、病気を媒体することで、竜滅病の媒体も過去に確認されている。

・属性によって食べさせてはいけないもの
僅かながら、属性によっては食べさせると大変なことになるものもある。
草:肉を含む動物性タンパク質のもの(個体によっては全然平気なのもいる)
(食べさせると嘔吐します)
火:冷たいもの(絶対にではないが、ある程度与えると危ない)
(冷たいものを大量に食べさせたりすると、一気に体調を崩します)
水・氷:熱いもの、辛いもの
(火属性同様、体調を崩します。辛いものに至っては取り返しのつかないことにも)

・健康状態と体毛について
種族あるいは個体差はあるものの、体毛の質は健康状態に左右される。
リラックスしている時と、ストレスを感じている時ではまるで毛の硬さが違う。
さらに、内部疾患があるとそこの部分の毛だけが固くなる。
例えば胃がおかしいなら、その部分の毛だけが固くなってしまう。
強いストレスを受けていると、異常に硬くなることもあるのでその際はストレスを発散させよう。

・角と魔法の関わり
ハッキリしたことは研究されてないが、角と魔法には関わりがないとは完全には言い切れない。
なぜならば、角の手入れを怠ったがゆえに魔法の調子が悪くなったこともあるからだ。

・血液検査の基準値
竜や幻想生物の血液検査は、人間の最低約4倍と見なす。
なお、血中魔力は種族や属性によって異なる。
例えばアルカトラスやシアだと、20~30億man/ml。
ちなみに、血中魔力の単位はman/mlとなっている。

創作関係全般 |

大陸の川・山・etc

・ディルガーフォートリア
ドランザニア東部(旧アルヴァス国境付近)の山のふもとにある森。
ドランザニア語(どこの方言かは不明だが)で「死の森」
アルヴァス崩壊後に、多くの闇竜が移り住んだらしく、文字通り死の森となった。
生半可な能力や装備で行くと、死の森の住人たちの食事となって生きては帰ってこれない。

・シヴィルガー砂漠
アストライズ最大にしてこの世界でただ1つの砂漠。正式な面積は不明。
オアシスらしいオアシスはなく、たまに現れる謎のオアシスが出没するくらい。
また、石油もここで採掘されている。

・リビタール山脈
リヴァルスを取り囲むようにそびえたつ山脈。
高いところで標高は約3500mはある。
この山脈の中の3割は天然洞窟が広がっている。
一見険しそうに見えるが、リヴァルスへの安全なルートは確立している。

・エーミアス平原
スリュムヴォルドとドランザニアの間にある、本当に何もない平原。
セイグリッドから川が流れ込んでいたが、今はその跡も見当たらない(地下に潜りこんでしまったとか)。
前述したように、何もない。あったにしても大昔にあった砦の石垣くらい。

・ティサザ山
ドランザニア北部にある山で、この世界の異界ゲート監視基地がある。
一見すると、岩肌が一部露出しているはげた山。
高さは990mほど。

・アッバサト川
セイグリッドの水源にもなっている川で、長さは3000mくらい。
昔はドランザニアにまで流れ込むほど長かったが、今では面影すら見当たらない。

・グベチェイ川
スリュムヴォルドの海へ流れ込む川。
長さは大体3023mで、飲めないことはないが水竜族以外が未ろ過で飲むと腹を下す水質。
ここで獲れる魚などは水竜族以外が食べても大丈夫。

・紫月山
犬神国ムサヅキの紫月神社の所有する600mほどの山。
ムサヅキが住まわせてもらっている代わりに守っている。
読み方は「しづきざん」でも「しづきやま」でもなく「しげつざん」。
割と野生動物が豊富に生息していて、ムサヅキのいい食料源。

・メラティス山
リフィルの休火山で、先代国王イリアスの死去時に噴火したっきりのギリギリ1500mの山。
山道はかなり険しいという。

・ヴァクトール山
元フレイルティア城の近くにある火山
ドランザニア実質支配のために溶岩発電所を城の周りに建ててしまっている。
山の高さは2020mで、噴火はしてないものの活火山なので山に入るのは有毒ガスが充満しているのでとても危険。

・不凍の湖
リヴァルスのどこかにある水が氷点下以下でも凍らない不思議な湖。
その理由は謎のまま。

・マーフェニーニ山
スリュムヴォルド唯一の山で、2000mちょっとの山。
ケタルアワシが生息し、風竜族もちらほら住んでいる。
しかもこの山は、雪が全く積もらないという謎があり、今現在その謎は解明されていない。

・幻獣の里
リフィル王都からはるか北に行ったところにあるという里。
フィルスとイファルシアはここが出身だという。
里およびその周辺はマナとエーテルが混在していて、しかもエーテルの溜まり場があったりするのでエーテルへの耐性を持っているか、エーテルをマナに変換する何かを持っていないと危険。
なお、ここに住んでいるのはカーバンクル族が8割だという話もあるが、詳細は不明。
アルガティアにシアやアルカトラスも全く干渉していないという。

・万年桜
アルカトラスとシアが世界と大陸を創造し、生物が誕生して数か月もしないうちにシアがほんの気まぐれで植えた桜が3000年余りの時を得て世界樹に匹敵する大きさにまで育った桜。
シアが僅かながら力を供給しているためか、3000年以上経った今も毎年春には桜を咲かせてさくらんぼも収穫可能。

創作関係全般 |
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