氷竜の創作部屋

創作(一次・二次混同)の中でも特に小説を掲載

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当ブログに掲載されている小説は、短編連載物中心で「こういった現代文明とファンタジーが混じったような世界での各キャラの日常」をテーマにしております。
とても長いので細かく分割
その1
その2
その3
その4
その5
その6
---------------------一次創作小説(交流系)-------------------
頻出するよそ様のキャラのリンクはここに
雨月以下王子s
レナ
メリエル以下召喚獣たち
ドラビット族
----------------以下各リンク集--------------------------------
その1
その2
その3
その4
-------------------二次創作小説--------------------------------
物は試しで設置、注意表現含むものが多いかもしれない

・マキュッと変身
アルガティアのマーキュライトカーバンクル化、Transfur要素入り
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いざ自己紹介

「大方予想通りだったな」

教室を飛び出していったオーベンを見送り、フィルスは改めて探知した結果を紐解く。
他の生徒がオーベンに怖気ついたりしている一方で、フィルスはマヌエルに引けを取らない余裕を見せていた。

厳格で神経質なだけならまだましである。

これがアルガティアとなると、精神が混沌としているが故に全く読めず、怒っているのかすらの判断もつかない。

そんなアルガティアのそばで実の弟のように過ごしてきたからこそ、フィルスはオーベン程度の性格の持ち主に怖気つくことはないのだ。

「まあ、自分で校則破っているオーベンは置いといて、気楽にいこう。皆入学式お疲れ様」

はきはきしたラウルの言葉に、教室の空気が一瞬で軽くなる。

「ったく、なんだよあの坊ちゃんは。世話になりたかねぇぜ」

マヌエルのその独り言をフィルスは耳にしたが、どこの教育施設にも学生や生徒に嫌われる教師は一人や二人居るだろうと結論付けて特に何もしなかった。

その後ラウルが自己紹介をした際に、フィルスが一部情報を見通して話したせいでラウルが赤面するなどといった一面があったが、クラスメイト各々の自己紹介へと移る。

皆が皆、異なった方法で自己紹介をして行く中、フィルスの番が回ってきた。
フィルスはラウルに呼ばれて返事をすると、黒板の前まで行き、チョークで

「Filce=Lifer=Laira」

と自らの名をドランザニア語で書き記し

「どうも初めまして、フィルス=リフィル=ライラです。ドランザニア大陸聖リフィル王国出身のカーバンクル。出身世界では王宮の図書室室長と司書長をしているよ」

手始めに挨拶をし、名前、出身世界および出身国と種族、出身世界での職業を語る。

「僕の適性のある属性は水と聖属性。聖属性は出身世界の創造神の聖竜の血を引いているから適性があるんだ」

聖属性は創造神であるアルカトラスとシアの血を引いているからだと説明し、一旦話の腰を折ってマントの下の制御目的の封印石を下げた首輪を見せて

「聖属性を持っているから、実は聖属性と水属性以外も適性があるんだけどそれは割愛。この首輪は魔力制御が目的で装備してるけど、これが無かったら僕の魔力が暴走するから絶対に外せないんだ」

水と聖属性以外も適性があることを説明した上で、首輪に関する説明をする。
やはりマヌエルとソラはどこ吹く風で話を聞いていないが、フィルスは一切気にせず話を続けた。

「創造神について触れるけど、ドランザニア大陸には世界創造神と生命の創造神を筆頭に竜神が複数いるんだ。まず世界創造聖竜神アルカトラスと生命創造聖竜神シア」

ここでフィルスは黒板にアルカトラスとシアの姿を描き、2人は意識こそはしていないが実は兄妹として生まれ、ドランザニアという世界を創ったことから話を始める。
そしてそこから話を広げていき、世界の詳細から種族に魔法の概念までをかいつまんで黒板に描きつつ話を進めて行く。

「以上、1時間以上話してるから質問があれば後で個別に。ただし僕が取り込み中の時はやめてね?」

気付けば1時間以上の時間を費やしていたフィルスは、聞きたいことがあれば個別に聞くよう伝えて席へと戻る。
結局最後の最後までマヌエルは人の話を聞かない態度を取っており、ソラに至っては聞いているのかどうかすら不明。
ヴェーラのように話が長すぎて寝ているものや、白秋のように意思飛ばしによる会話を良しとせず、自分は障壁を張って使役しているものに代わりに聞いてもらっている者などもいた。

なおラウルは

「後でカイン様に願書諸々をもう一度読ませてもらおう」

やはり話が長すぎて頭に入っていなかったようである。

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企画諸々 |

入学式の後で

入学式が終わり、教室へと戻ってきたフィルスはまた何事もなかったかのように自分の席へと座って思慮を張り巡らせる。

「政治担当で生徒指導主任のオーベン…間違いなく高ストレス生活を長年続けてるとしか思えないな。廃人化と紙一重の中であの図太く厳格な性格でどうにか保ってるようだけど」

オーベンから感じた、長期間高いストレスに晒されて生きてきたとしか思えない戻り値にフィルスはそのような考えに行き着いた。
そんなオーベンを見て、フィルスはある一つの案を考え出す。

ある程度の自治は生徒主体でやる。
すなわち、生徒会を設立して自主的により良い学園生活を送れるように努めるというものだ。
幸いなことに、フィルスは司書の他にアルガティアの仕事を手伝うこともあったため、書類作成には強い。
今回の場合は稟議書を学長であるカイン宛で提出すれば問題ないと判断している。

「はたして、僕以外でまともに生徒会をやれるのが何人いるかだな。タタンはほぼ間違いなく食いついて来るだろうけど」

頭の中で稟議書の素案を考えながら改めて教室の中をフィルスは見渡す。
ガイダンスの時間までは教室の中で良識の範囲内で自由にしていていいというラウルのお達しにより、めいめいが雑談をしたりして時間を潰している。

「おい、そこの青い獣」

唐突にマヌエルに話しかけられ、フィルスはめんどくさそうに振り返る。
改めてその風貌を見ると、幾多もの修羅場を生き残ってきたとしか思えない体つきに、特的の感情以外が気薄な目線。
それがゴルダとはまた違った近寄りがたい雰囲気を醸し出している。

「お前、情報屋としての素質十二分にあるな。色々やってる俺が言うんだから間違いじゃねぇ」

フィルスの探知魔法を悟っているのかは不明だが、少なからずマヌエルにはそう捉えられているようだ。
それをはいはいと流すフィルスに、マヌエルは

「ま、俺と関わり合いになりてぇんなら相応の対価は払ってもらうがな」

対価を要求した上でフィルスを追い払う。
それに魔法書に誤植があったような後味の悪さを感じながらフィルスはどこからか羊皮紙とペンを出して生徒会設立の稟議書の素案を書き始める。
だが実のところ、プレゼン用の資料かと言わんばかりに生徒会を設立する理由と設立後のメリット。
設立するにあたってのメンバー構成などが分かりやすくかつ事細かに書かれている。

「おや、フィルス君何をしてるんだい?」

どうにかソラを諦めさせたのか、目の前に来ていたタタンに話しかけられてフィルスはそそくさとメモ書きを幻獣暗号へ変換して読まれないようにしてから用があるのかと目線で聞く。
タタンの特に見下すわけでもなく、自分の首輪の辺りをじっと見ているところを見ると普通に話をしに来たようだ。

「単なる暇つぶしと言っておくよ、思考するのも一種の趣味でね」

今はあまり第三者に関わられたくない気分なので、適当なことを言ってフィルスはその場を流そうとする。
タタンはそれに不思議そうに目を細めて軽く頷いてそれ以上は言及しようとせずに

「君はちょっと変わっているね。それでいて僕と同じ真面目さを感じる。君とは仲良くなれそうだよフィルス君」

などと言ってそれ以上関わろうともせずに席へと戻る。
タタンが席へ戻った後、フィルスはタタンの仕草や言動からある考察を導き出す。
優等生ぶっているが、内面はどうやらそうでもないらしくグレている気配を感じられた。
それでいて褒められることが好きらしく、手っ取り早く友好度を上げるなら褒めちぎるのが最善手となるであろう。

一応心理学など知識も持ち、その独自解釈と探知魔法である程度の相手の考えなどを読めるフィルスは、この生徒ないし教師とはこういった感じで付き合っていこうというものを頭に叩き込んでいる。

「さて、誰か話し掛けてみようかな」

フィルスの意思飛ばしによる会話は、ある程度の距離ならどこへでも飛ばせるという利点から疲れてるこの教室内ならば誰にでもこの場から話しかけることが可能。

だがそこへ、招かざる者がやって来た。
それは他でもないソラである。
その姿を見た途端、頭に鉛の塊でも乗せられたかのようにずっしりと頭が重くなったフィルスは

「何か用?」

「食べる?」

用がないなら話しかけるなと言わんばかりにソラに聞く。
するとソラはどこからか飴を出して差し出してきた。
どうやらソラも一種の錬金術の類の使い手らしい。
フィルスはそれを見て一言だけ

「ここはそういうものを持ち込む場所じゃないよ」

ここへそういうものを持ち込むなと言い、しまうように目線で訴えた。
ソラはそれにひどくがっかりしたような表情をし、飴をしまう。

「フィルスも何か出してみせてよ」

「僕が出せるのは氷、だけどこの教室は乾燥してて氷は出せない」

何か出せとせがむソラに、フィルスは氷が出せるが教室が乾燥しているので出せないと嘘をつく。
心理学を学ぶものならば、フィルスがソラから少し目線を逸らしている時点で嘘だと見抜けるが、ソラに分かるはずもなく

「そっかー」

期待外れだよと言わんばかりの顔をして他の生徒へ飴ちゃん攻撃を始めた。

ようやく邪魔する者が居なくなったところで、フィルスはメモ書きの幻獣暗号を解除してまたメモ取りに戻る。

その数十秒後、フィルスの座る机の下からぬっとクロガネが現れて

「おっと、これは失礼。お邪魔してしまいましたね」

いきなり現れたことを詫びる。
だがフィルスはそのことには触れずに

「僕の聖属性の魔力と君の霊体、競合してるような気がするけど大丈夫?」

クロガネが机の下から現れた時に感じた力と力が競合する感覚を指摘。
だがクロガネは何のことやらという顔で

「私は特には何も感じませんが、何か問題が?」

何か問題があるのかと逆に聞き返す。
フィルスは若干耳を動かして

「チャンネルの違いなのかもね、感じる感じないは」

チャンネルが違うから感じないのだろうと返し、退くように目線で訴える。
クロガネはそれに一礼し、スッとその場を離れた。

そして、そうこうしている間に

「何事ですか騒がしい、全員席に戻りなさい。ガイダンスを始めます」

初っ端からオーベンによるガイダンスが始まったのだった。

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企画諸々 |

ルャトミヴィル

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種族:若干幻獣族の血を引く氷竜
性別:♂とよく間違えられるが♀
性格:去る者追わず来るもの拒まず(例外あり)
前世(?)はロシア人との噂があるが真相は不明。
リヴァルスの雪原を自由奔放に移動しており、大方の地形を把握している。
リヴァルススピリタスが好き。

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顔合わせ、そして入学式へ

1-Bには既に多数のこれから同じく勉学の筆を持つ者たちが集まっていた。
フィルスは探知範囲をこの教室と廊下にまで制限し、席へと座る。

「なるほどね」

誰にも一切話しかけず、クラスメイトたちに探りを入れ続けるフィルス。
一応、気付かれるとやりづらいので探知は最小限に抑えている。
今の探知で探ることができるのは、相手の能力や名前など。
記憶などにまで探知を入れると、気付かれるリスクは5倍近くにまで跳ね上がることを考慮すれば妥当な判断だろう。

「これは…?」

探知をしているうちに、フィルスは1人堂々たる態度を見せつける男に気付く。
戻り値(訳注:探知結果)を確認した限りでは、一匹狼な性格で年齢は90代だが、肉体年齢は20代後半から30代前半。

軍人上がりだろうか、恐怖という感情を一切持っていないか押し殺している様にも思えた。

「名はマヌエル。経歴的に過激思想持ちの疑いあり、かな」

フィルスは戻り値を紐解いた内容を軽く頭の中で考察し、次へと移る。

とここで、そんなに探知して覚えきれるのかという疑問が浮かぶだろう。
その答えは可能である。
フィルスを始めとする幻獣族は魔力で己の脳を強化することが可能な種族であり、それにより脳魔法科学という学問が設立されてより脳の謎というのは深まっているという。

今やフィルスの頭の中には、今までの探知の戻り値などが事細かに記憶され、調査レポートなら10枚は書けるくらいだ。

そしてさらにもう1人、フィルスの興味を引く者がいた。
サングラス姿で机に突っ伏して寝ている、やる気がゼロどころかマイナスな男からの戻り値を確認したところ

「ひどいノイズだなぁ、白秋って名前に召喚師であるとかろうじて分かるくらいだ」

あまりにもノイズがひどく、かろうじて白秋という名と召喚師の類いであることが分かった。
おそらくこのノイズのひどさは、防護障壁からくるものだ。
第三者に己に探りを入れられないよう、意図的に魔力で妨害電波のようなものを出しておくという者も少なくはない。

その後も淡々と探知の戻り値を解析していき、頭に刻んでいくフィルスだったが、唐突に何か重くて柔らかいものが頭にぶつかったような感覚に襲われ、その戻り値の方を見やる。

そこに居たのは、薄水色の髪とアルガティア程ではないが緑の目の少女がおっとりした雰囲気を醸し出して静かに座っていた。
フィルスはこの少女の戻り値を紐解いたところ、先ほど襲われた感覚の正体が不死であるが故のものであることに気づく。

「神崎沙紀。能力はいわゆる具現化系、でも何でも具現化できる訳ではなさそうだね」

フィルスは神崎の具現化能力に強い興味を抱きつつ、かの妖狐三姉妹である紫月三姉妹に匹敵する妖力を魔力に換算し直しながら何かを企むような表情の妖狐を見やる。

「九尾…気付いてないふりとは嫌味な奴」

フィルスはそう頭の中で呟くと、九尾への探知を完全シャットアウトした。

その後も淡々と紐解いていると、馬鹿真面目とまではいかないが真面目なものとその正反対で真面目さの欠片もないものの相反する2人の戻り値をフィルスは受け取る。

「馬鹿真面目とまではいかない真面目はタタン、その正反対は…ああ、ソラか」

ほぼ間違いなく獣人であると確信できるタタンと、エゼラルドと同じ有毛種の竜であるソラは、方やそんなものを教室に持ってくるなと言い、方や食べるか菓子をとどんどん出している姿が見受けられた。

「あれじゃあ水と原油だね」

タタンを哀れむように呟くと、教室の入り口がガラッと開く音がした。
フィルスは探知をその今しがた入ってきたものに集中させる。

名はラウル。
その雰囲気から担任であると同時に、学校というものに強いコンプレックスを抱いていることが察することができた。

「おはようさん」

ラウルの挨拶にはフィルスは軽くしか頷かず、探知を続ける。
その際、ラウルが名乗った上で出席を取ると言っていたがフィルスは話半分にしか聞いて居なかった。

ラウルが出席を取っている間、フィルスは全ての戻り値が帰ってきたことを確認し、それらを頭の中で大雑把に紐解き、刻み込む。
記憶にとどまってさえいれば、あとから長考しながらまとめることができるからだ。

やがてフィルスは自分の名が呼ばれたことに耳を動かして気付き、一言

「はい」

とだけ返す。
ご存知かとは思うが、フィルスは生まれつき声帯が弱いため、意思を飛ばすことによって他者との会話を行っている。
その声の感じ方は第三者がフィルスを見て感じたイメージによって左右されるので何とも言えないという。

結果的にどうなったのかというと、ほとんどの者がどこから聞こえてるんだと声の主を探している。

意思飛ばしによる会話は、陥れるための罠にも使われるので使い方を間違えるとどんなことにも悪用可能だ。

フィルスはそんなに動揺することか?と感覚の違いを不思議に思いながらこう言った。

「やっぱ珍しいのかな?この話し方。僕はこうやってしか会話できないだけで、言ってることは聞こえてるから普通に話しかけてね」

フィルスはふわりとそのまま腰掛け、ラウルに続けるよう目線で訴える。
ラウルはフィルスを見てそうだなと呟き、出席取りを継続。

その後、マヌエルのまくし立てるような言動にフィルスは頭の中の接触要注意リストにマヌエルの名を追加。
なお、リストの備考には

「一匹狼、かつ捻くれ者で過激思想持ちの疑いあり」

と書き記した。
なおそのリストにはソラの名も入っており、備考には

「集中している時に邪魔をしてくる可能性あり」

とだけ記されている。

「よし、じゃあ入学式があるから体育館まで移動するぞ。背の低い順に並ぶように」

いつの間にか出席取りが終わり、移動するぞという時間になってフィルスは探知を低負荷モードに切り替えて教室を出る。
整列には多少時間を要したものの、どうにか全員並ぶことが出来、体育館へと向かうのだった。

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